みやけばなし

会社員やりながら高円寺でギター弾いてるやつの日記

ブラックボックス(2017年7月14日)

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 パソコンが苦手だという人にパソコンを教えると、『何もしていない』ことが多い。

 例えば、「メールに画像を添付するのってどうやるの」と聞いてくる人は、画面にある『参照』というボタンを押してもいない。『参照』を押して、ファイルを選択するというやり方を教える。その後、『もう一つ載せるにはどうするの』と聞いてくる。

画面を見ると、下の方に『選択肢の拡張』というボタンがあったので押してみると、『参照』のボタンが増えた。これで複数の画像が載せられると説明する。

 私はパソコンにそこまで詳しいわけではないし、そのフリーメールも使ったことがなかった。画面をいじってみたらできただけで、単にボタンを押したか押さなかったかの違いに過ぎない。しかし、私は別のメールソフト(Gメール等)ならいつも使っているので、何となくどうしたらファイルを添付できるかは勘でわかる。普段メールを使っていない人だと、何がどうなっているかわからないのだと思う。

 仕組みがわからない機械をいじくるというのは、何が入っているのかわからない箱の中に手を突っ込んでいるようなものだ。下手にボタンを押したら、ファイルが消えてしまったり、どこか見つけられない場所に入り込んでしまったりするかもしれない。だったらわかる人に聞いてしまったほうが安全だ。聞かれる側も、何度も同じ質問をされてもイライラしてはいけない。イライラすると、「この人は質問すると怒るから質問しないようにしよう」と思われて、わからないまま操作されて取り返しがつかなくなるからだ。

 仕事のパソコンだと、壊してしまったときに周りに迷惑がかかるし、下手したら弁償しなければいけなくなる恐れがある。そう考えると、どうしても慎重にならざるを得ない。自分のパソコンを持っていれば、多少手荒く扱っても困るのは自分だけなので、失敗を繰り返しながら操作を覚えていくことができる。人にやってもらってそれを見ているだけでは、なかなか身につけることができない。何かを上達するためには、自分でも同じ機材を持つか、失敗を許してもらえる環境があるかのどちらかが必要なのだと思う。